FC2ブログ

Lc.タグクラウド

プロフィール

Gamby13

Author:Gamby13
Gumby13名義で、気が向いたらamazonのDVDレビューもしています。amazonご利用の際は、是非、当店経由で。

最近の記事

amazonで探す

商品レビューも参照できる!

世間の意見と比べてみよう!

月別アーカイブ

最近のコメント

最近のトラックバック

ハマースミスのうじ虫






ハマースミスのうじ虫


かれこれ55年前に翻訳されたきり「幻の逸品」とされていた作品が、新訳で再刊。多少、時代のギャップを感じないではないが、それとてもビンテージ物の味わいとなる風格を持った、大人向けの名作であった。

主人公キャソンは、探偵まがいの人間観察を趣味とするワイン販売業者。とはいえ、ハイソサエティとも通じるアッパーミドルクラスの青年実業家で、女性の受けも宜しい容貌の持ち主。彼がクラブで知人の「らしくない」醜態を目撃したことから、「完全犯罪」とも言うべき手法を確立した恐喝者の存在を知ることになる。趣味の人間観察と義憤と、それぞれの理由を持って、この恐喝者に対し正義を行うべく決意するキャソンだったが、バゴットと名乗る恐喝者のプロフィールは何一つ判らない。たった一つ、ギリシャ彫刻に関しての深い造詣ということだけを手がかりに、キャソンはバゴットを狩りだすべく、英知の限りを尽くすのであった。

派手な事件もギミックも無い。だが、淡々と仮説と検証を繰り返しつつ、調査から狩りへと進んでいくプロセスは、実に読み応えがある。次第に明かされていくのはバゴットの素性だけではない。キャソンの人となりも平行して、徐々に深く描かれていく。がゆえに、次第に高まる緊迫感とラストの得も言われぬカタルシスは、実に大人な味わいを持っているのだ。この作品の大人味は、純粋性とも言えるかも知れない。後書きの解説の言葉をかりれば、「誰もが持つ子供らしさ」というもの。。。。これが、キャソン/バゴット双方のそれが、キッチリ描けているのである。


スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL: