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最後の一壜

『最後の一壜 スタンリイ・エリン短編集』 (1963~1978年発表) スタンリイ・エリン 仁賀克雄 他 早川ミステリ

『特別料理』で得も言われぬ不気味な「奇妙な味」を味合わせてくれた、エリンの短編集。ミステリあるいはサスペンスの範疇での掌品が多いが、結末の跡に、さらなるドラマを感じさせる作品が多い。翻訳家も錚々たるメンバーが揃った、珠玉の短編集。気に入ったのは以下。






最後の一壜



「エゼキエル・コーエンの犯罪」(1963年 訳:仁賀克雄)
イタリアでレジスタンスとして活躍したエゼキエル・コーエンは、ナチと内通した裏切り者とされていた。休暇旅行でイタリアを訪れていたアメリカ人警官は、父の無実を信じる娘と出会い、二十年以上の歳月を超えて、真相究明に乗り出す。ほろ苦い結末ながらストレートに感動できる佳作。

「127番地の雪どけ」(1965年 訳:小笠原豊樹)
因業大家と管理人に冬の間の十分な暖房を求める住人連合が立ち向かう。ユーモラスな展開から、作者らしい「ニヤリ」とさせる結末が宜しい。

「古風な女の死」(1966年 訳:永井淳)
画家の妻が夫のアトリエで、胸に深々とナイフを突き立てられて死んでいる冒頭から、その死の真相を探る本格推理。。。。にみせかけての意外な結末。ミステリとしてギリギリセーフかつ悪意の深さが伺えるアイデアが秀逸。

「12番目の彫像」(1967年 訳:永井淳)
舞台はイタリア。映画制作の現場と辣腕プロデューサーの思惑がぶつかり合って。。。という中篇ミステリ。長さゆえか、ミステリとしては凡作であるが、映画好きにはある種堪えられない構図の「対決もの」として楽しめる。

「最後の一壜」(1968年 訳:矢野浩三郎)
この世に一本しかないワインを巡る、愛憎渦巻く復讐譚。鮮烈にしてなんとも言えない余韻を残す、傑作。

「画商の女」(1970年 訳:深町眞理子)
「127番地の雪どけ」と同じく、持つ者とと持たざる者の対決編。因業な画商をやり込めるアバズレの冴えたやり口が極めて痛快。

「清算」(1971年 訳:永井淳)
結末から更なるドラマの広がりを感じさせる。時代が生んだアイデアは、デヴィッド・マレルのアレと同じテーマを鮮やかに、しみじみ怖く料理している。

「天国の片隅で」(1975年 訳:丸本聰明)
短編にしておくのは勿体無いようなアイデアだが、長編だとダレるんだろうなぁと。個人的に、俺自身の持っている闇の琴線に触れる、大変に怖くも爽快感のある傑作。



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