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動くな、死ね、甦れ!

動くな、死ね、甦れ!

監督/脚本  ヴィターリー・カネフスキー。1989年製作のロシア映画をミステリチャンネルで観た。
舞台設定は、スターリン政権下のソビエトの炭鉱町。
主人公の少年ワレルカは母子家庭で育つ。背伸びして大人びたい年頃で、市場でお茶売りをして金を貯めてスケートを買うが、町の悪童に盗まれてしまう。喧嘩友達の、聡明で世慣れた少女ガリーヤの助力を得てスケートを奪い返す事に成功するが、ここからワレルカの転落人生が始まる。
学校の汚水槽にイースト菌を投げ入れたイタズラ(過剰発酵した糞便が逆流して校庭に溢れ出す!)が発覚して退学に。スケートを盗んだ子供の父親は真相を知らぬままワレルカを袋叩きにする。その腹いせに、その父親(鉄道車夫)を困らせようと仕掛けたイタズラで列車は横転し大事故になる。
警察の取調べを恐れたワレルカは町を逃亡。最後には強盗団のお先棒担ぎをやることになる。半年に渡るワレルカの逃亡生活を追跡して迎えに来たのはガリーヤだった。口封じに迫る強盗団を巻いて故郷を目指すワレルカとガリーヤだったが、先回りした強盗の一味に撃たれてしまう。ガリーヤは即死、ワレルカは重症を負い病院へ搬送される。
娘の突然の死に正気を失い、全裸で踊り狂うガリーヤの母親の姿を映し、映画は終わる。

前半、延々とソビエトの労働者階級の生活や強制労働キャンプの模様が続き、退屈な映画だなぁと思っていた。ガリーヤの頭の回転の良さに対し、あくまで愚かなワレルカの掛け合いは、クレヨンしんちゃんVSジャリンこチエといった趣があって面白いのだが、なんかミステリチャンネルで取り上げるような雰囲気では無いのだ。
が、列車横転事故から一転してサスペンスタッチの展開になる。逃亡を続けるワレルカの姿が描かれていくのだが、それは子供の浅知恵+映画的ご都合主義であってもなお、逃亡者のタフでハードな緊迫感を強く感じさせる。
宝石店を襲う手引きを手伝わされたワレルカの目の前で店主の頭がカチ割られて、返り血がワレルカの頬を濡らすシーンがすごい。何が起こったか理解できないままのワレルカはただ頬の血を手で拭うだけなのだ。一人の悪童が、いよいよ抜き差しならない悪の道に踏み込んだか!と思わせる凄みのあるシーンだ。
季節は流れて夏。逃亡先の海辺ではワレルカの口封じの算段が、強盗団の間で取り交わされる。ワレルカはいっぱしのワル気取りで、自分の仕事を吹聴して回るダメなチンピラになっていたのだ。そこに救いの手を差し伸べるガリーヤが登場することで、ワレルカは元のバカな悪ガキに戻ってしまう。。。。というか、バカな悪ガキのまんまだったのだが、先述の宝石店強襲のシーンを反故にするような演出で、それはそれでスゴイとは思う。
そしてここから「少年探偵モノ」調のクライマックスに突入する。愚かなワレルカは賢いガリーヤの助けを借りて、まんまと悪い大人を出し抜きましたとさ、めでたしめでたしにむかって一直線のはずだったのに。。。。
本編中特に雰囲気の暗いシーンには、日本語の民謡がインサートされている。よさこい節や炭坑節、五木の子守唄などだ。ラストでガーリヤが遺体となって猫車で帰宅するシーンには五木の子守唄のハミングが被さり、何とも言えない哀愁が漂う。

余りにショッキングかつワレルカの今後の運命が気になるリドルストーリーめいたなラストは、なるほど、ミステリチャンネルむけの映画であったなぁと。納得した。これは、ミステリ好きにはかなりカルトな映画なんだろうなぁ。
ちなみに、ワレルカのその後を描いた「一人で生きる」という作品が1991年に製作されているらしい。
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