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虎の尾を踏む男たち

虎の尾を踏む男達


制作は第二次大戦末期、公開はその七年後となっている。黒澤作品にしては短い尺だが、GHQの検閲の結果と考えるとむべなるかな。

歌舞伎十八番の一つ「勧進帳」を選んだのは、日本人に人気の物語でかつ、チャンバラが無いからと推察される。主君打ちの件と製作中は敗戦してはいない事を考えると、実に重いメッセージ性も汲み取れる。

だが、それをミュージカル調に仕立てているところが面白い。チャンバラが御禁制の時代で作られた時代劇でどんな娯楽性を持たせるか?というところでミュージカルと合体させた珍作が多数輩出されたが、公開年から見ると本作はその先駆け的なタイミングでに位置するところがポイント。

後の巨匠の、芸術性と映画存在の意義(国威高揚から敗戦の心的ダメージへの癒しというイデオロギーの有り方のシフト)を折衷した作品と読み解く事が出来る。

史実は知らぬが歌舞伎ではいない、シェイクスピア劇の道化役に相当する強力を登場させ、軽演劇の王者エノケンを配したところが、大衆の癒し≒商業性と黒澤監督の目指す芸術性の折衷の象徴と思え、改めて感心した。本来弁慶が退場時に踏む「飛び六方」をエノケンがやっているところも、素直にパロディとして以上に深読みの効く演出である。

映画としての完成度は、正直、中途半端である。だが、邦画史的な意味合いと、「主君打ち」に今日的なテーマ(コーポレイトガバナンスの重要性)が見出せるという事で、観ておいて損は決してしないであろう。
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